病院についたとでしゅ。
もう帰りたかとでしゅ。
看「では、これから血液検査をして異常がなければ今日手術となりますので、このままお預かりします」
姉「痛がりで怖がりですので、注射ですらパニックになるかもしれません…すみませんがどうぞ宜しくお願いします。」
そう言いながら看護師さんにぼくを託すあねまる。
母「との頑張れよー」
ぼくの頭を撫でながら心配そうなははまる。
看「採血も細い針で行いますし、仔犬でも何ともなく終わりますので大丈夫ですよ♪では、一旦お預かりします」
処置室へ連れて行かれ、扉を閉められるぼく。
姉「とのちゃん…」
しばしの沈黙の後、病院中に響き渡るぼくの叫び声。
姉「お母さん、今の叫び声とのちゃんよね?」
母「そうばい。」
姉「痛かったんだねー可哀想に。」
母「採血くらいでこんなに泣き叫んでこの先大丈夫とかね?」
看「終わりましたぁー結果が出るまで少しお待ちください」
処置室から出ると、笑いながらぼくをあねまるに返す看護師さん。
待合室にいた他のワンコさんと飼い主さんたちの視線を一身に受けます。
這いつくばってあねまるにしがみつくぼく。
その様子をみて病院内にドッと笑いが起きます。
それどころじゃなかとでしゅばい。
おててから血採られてたいぎゃー痛かったとでしゅばい!
更にあねまるの首にしがみつき、帰ろー帰ろーと涙目で訴えるぼく。
姉「どらどら?どっちのおててが痛かったと?」
ぼくを抱きなおすと撫で撫でするあねまる。
チワワ主「大きいのに甘えん坊さんですね」
母「そうなんですよーこんなにでっかいのに臆病で困ったもんです。これから去勢手術なのにどうなることやら」
チワワ主「あらー頑張ってね!家の子も前にしたけど全然大丈夫だったので心配いらないですよ♪」
姉「とのの頭よりも小さいのに偉いねー!おてても私の小指くらいしかないのにどこから針刺したんだろー」
チワワ主「今日もフィラリアの検査でさっき採血したところです。なーんとも♪」
隣で誇らしげなチワワ。
姉「わぁーお利口さんだねー凄いねぇー」
ぼくを抱きながら右手でチワワを撫でているあねまる。
それをじーっと見ているぼく。
母「とのまる、周りを見てごらん。みーんなおまえの三分の一もないワンちゃんしかおらんとばい?」
姉「あっ本当だ。とのまるの尻尾の長さよりも小さい子ばっかりだね。」
母「とのまるしっかりせんか!一番大きかとに一番臆病でひとりで泣き叫んで、しかも声がやたらと大きかし、恥ずかしかぁー」
更に笑いが起こる院内。
確かにそういえば、ぼく以外の声を聴いたことがなかでしゅ。
ばってん、誰が何と言おうと恐ろしかとでしゅ!痛かとでしゅ!帰りたかとでしゅ!
看「こちらへどうぞ〜」
医「血液検査も問題なかったので、このままお預かりします。16時半ごろには麻酔から起きてるかと思いますので、その頃迎えに来てください。」
母「とのまる頑張れよ!すぐ迎えに来るよ。」
そう言ってぼくを撫でるははまる。
16時半って、まだ10時半でしゅばい?
全然すぐじゃなかでしゅ!
姉「宜しくお願いします。」
再びぼくを抱きしめると、頭とおててを撫で撫でし、名残惜しそうにしているあねまる。
こうして二人はぼくを残して去って行ったのでした…
それからのことはもう恐ろしすぎて書ききらんとでしゅ・・・
PTSDでしゅ!
看護師さんに抱かれ待合室へ行き、再開するぼくたち。
姉「とのちゃーーーん」
母「とのまるーー」
その瞬間これまで我慢していた想いが爆発します。
クゥーーーーーーーーーーーーン!
グゥーーーーーーーーーーン!!!
ンンーーーーーーーーーー⁉︎
宇宙服みたいなのを付けられながらこれまでの怖さ、痛さ、不安、そして何より置いて行かれたことへの怒りを訴えます!
姉「とのちゃんがメッチャ文句言ってる…笑 ごめんごめん!頑張ったねー!よしよし」
母「おぉー!頑張った頑張った!偉いぞ! 本当にたいぎゃ文句ば言いよる…笑」
看「アハハハハッ!さっきまで静かだったんですけどね。問題なく終わりましたので大丈夫ですよ」
爆笑している看護師さん&周りのワンコさんと飼い主さん方。
そんな事はお構いなしにぼくは喋り続けます。
クゥーーーーーーーーーーーーン!
グゥーーーーーーーーーーン!!!
ンンーーーーーーーーーー⁉︎
その声のあまりの高さと大きさに
姉「支払いして来るから先に車に乗ってて」
そう言ってははまるに車のキーを渡すあねまる。
沢山のワンコさんたちと、その飼主さんたちに見送られながらぼくを抱えて頭を下げつつ、そそくさと病院を後にするははまる。
車に乗った事で少しずつ冷静さを取り戻してきたかと思いきや、頭に付けられている宇宙服がストレスでパニックになるぼく。
それを見て不安になっている2人。
姉「縫ってるところが外れたら再手術になるって言われたからね…エリザベスカラー絶対取ったらいけないって言われたけど、ずーっと見張っておけば大丈夫じゃない?」
母「そうたい!可哀想かけん早く外してやろう」
そんなこんなで、帰りの車で早速宇宙服を外されて楽になったとでしゅ。
窓から顔を出しつつお家に帰り着くまでずーっと文句を言い続けるぼくを見て
姉「とのちゃん相当辛かったんだね。まだずーっと何か言い続けてる。ごめんねとのまる。」
母「痛かったかぁ?よしよし」
文句を言い続けるぼくの頭を撫でながら傷口を気にするははまる。
こうしてぼくの大変な1日が終わり、無事にお家へ帰ってきたとでしゅ。
またまた長くなってしまいましたので、術後のぼくの様子はまた次のとのまる日記でお話ししまーす♪
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