あれから1週間…すっかりお尻が完治したぼくとのまるでしゅ!
姉「よーし、とのも元気いっぱいだし、今日は病院に行くのも何だか気が楽だねぇー」
張り切って運転するあねまる。
母「あんな状態の時ですら何もせんかったんだけん、もう行かなくても良かっちゃなかと?」
上半身を乗り出し、楽しく外を見ているぼくを膝に乗せ、時々ぼくのお尻を確認しているははまる。
姉「でも超音波撮るって先生言ってたし、肛門線が腫れないように、今度から私じゃなくてちゃんと病院で絞ってもらうことにしようと思うから行っとかんと…ごめんねとの。」
すっかり肛門腺絞りの自信を失っているあねまる。
病院へ着くと前回同様受付を済ませ、車の中で待機をしながら、時々周りを探索し、いろんなワンコさんたちと交流したり、とても楽しい時を過ごすぼく。
ふと上を見ると、あねまるたちもワンコさん方の飼い主さんたちと、何で今日ココに来たのかを、お互いに話している様子。
ぼくのお尻の話ばあんまり言いふらさんで欲しかとでしゅ!恥ずかしかぁー
そうこうしているうちにベルが鳴り、診察室へ入るぼくたち。
医「おはようございます。(^^)もうすっかりお尻も綺麗に治ったね」
やはり今日もにこやかな先生。
母「ありがとうございます。良く眠るし、良く遊ぶし、良く食べるし、とっても元気です。」
ぼくの元気さをアピールするははまる。
医「この前は腫れていたから触れなかったけど、今から肛門腺絞っておきますね」
あっという間に固定され、絞られるぼく。
姉「でも先生、前に飼ってた犬はとのまるよりも長い期間肛門腺を絞らなくても腫れたことなんて一度もなかったんですけど、何でとのはあんなことになったのでしょうか?」
医「元気だからですね!あと、この子の肛門腺絞りは結構難易度が高いです。粘土状ですし。今から超音波検査をしてまたお呼びするので、ちょっと待合室でお待ちください(^^)」
ぼくを置いてそそくさと診察室を出て行くあねまるとははまる。
そして数分後…再び呼ばれる2人。
医「いろいろ見ましたけど、本当に元気で.内臓などに問題はありませんでした♪ただ、前立腺が一般的な3歳の犬に比べると3倍以上あって、その原因も肛門線が腫れたのも、ホルモンが影響していると思われます。」
姉「前立腺が3倍以上⁉︎」
突然の思わぬ宣告にビビるあねまる。
母「どうやったら治るんですか⁉︎」
こちらもショックを隠せないははまる。
医「普通は数ヶ月、肛門腺絞りをしなくても破裂したりはしません(^^)元気過ぎる犬の中に、男性ホルモンが多すぎて、時々とのまる君のようになる子がいます。その場合やはり前立腺も大きく、後に前立腺に腫瘍ができることが多いです。特にミックス犬は元気な子が多いので、こういう事になることがあります。」
ぼくを抱きしめているあねまるの鼓動が早くなるのを聴いて、不安になるぼく。
医「治療法は…」
息を呑む2人。
医「去勢手術です」
嫌でしゅばぁーい!!
恐ろしかでしゅばーい!!
ぼくの抵抗も虚しく、話はどんどん手術を受ける方向へ…
姉「とのまるは他の犬よりも怖がりで、前に予防接種で泣きながら失禁したこともある程なので、痛い思いはできるだけさせたくないのですが、ちゃんと麻酔は効きますか?逆に麻酔から目覚めないことはありませんか?」
母「やっぱり痛かとでしょうね?これまで飼ってきた犬は去勢したことがなかったのですが、病気もせずにみんな長生きだったんですけど、とのまるの場合は絶対した方が良いってことですよね?」
ここから2人の質問攻めが始まり、それに淡々と答える先生。
医「麻酔もちゃんと体重に合わせて行いますから大丈夫ですよ♪みんな元気に帰っていきますので。それに肛門腺の破裂の方がよっぽど痛いと思います。今見る限り、将来の事を考えるなら早めに去勢するべきだと思います。」
この言葉が決めてとなり、帰りには予約を入れる2人。
看「はい(^^)では、3週間後にお待ちしてまーす」
絶対嫌ばぁーーい⁉︎
帰りの車の中は、1週間前とは逆に暗い雰囲気に包まれています。
姉「こんなに痛がりで怖がりなのに、手術なんて大丈夫かな?しかも、朝に預けて5時間後から手術って…とのは一人で知らないところの檻に入れられて不安で死んでしまわないかしら」
母「でも一緒には待っておけないって言わしたけん置いて帰らなんたいねー。本当にその時間が可哀想かよねー。手術の時は意識がなかけん良かけど、早く迎えに行ってやらんといかんねー」
そういえば、どこへ行くにもいつも一緒で、お留守番の経験がないことに気づくぼく。
もうなにもかもが試練でしゅばい!
母「お父さんにも電話せなん。」
暗い気持ちで電話をかけるははまる。
父「どぎゃんやったや?今日も別に何もせんかったとだろ?」
スピーカーから聴こえるととまるの声。
姉「とのちゃん手術することになりました。」
父「はっ?なんでや?」
母「去勢手術ばせなんてたい」
父「は?なんでや?可哀想かぁー!せんでよかー」
珍しくぼくの味方をするととまる。
が、今日の話をははまるから伝えられると
父「仕方なかとか…」
そういって切れる電話・・・
家へ帰ると、いつもは素気ない態度のととまるがやけに優しかったとでしゅ…
その日以降、みんながぼくのタマタマを愛おしいそうに見つめてきましゅ。
姉「とのちゃんの可愛いタマタマ…なくなると思ったら本当に寂しいね。」
母「ホントよ。可哀想に。こぎゃん可愛かとに」
父「もうすぐなくなるとか…痛かろうね…」
ぼくが仰向けで寝ている度に、3人して同じ視線を向けながら、同じ会話を繰り返す一家。
みんなぼくのことが相当好きなようです…
ということで、次回はいよいよ去勢手術に臨むぼくと一家のお話を致しましゅ!
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