43.【とのまる二度目のお正月】

お正月とのまるとのまるのお話。

どうも!とのまるです!

今年は124年ぶりに立春が2月3日になったため、節分も1日早まって2月2日になりましたね♪

二十四節気の起点である、立春からが新年のはじまりだとも言われます♪

元旦から2月2日までに何か嫌なことがあった方は、2月3日から新たに年が変わったのだと思って、ぼくと一緒に、心機一転、清々しくスタートを切りましょう!!

ということで今回は、ぼくのお正月のお話をしようと思います。


さて、ぼくがここの家族になってから2年が経ちます。

なので、今回で二度目のお正月だったわけですが・・・

あねまるは、一年の中でも年末年始が一番好きだそうで、去年の年末も相変わらず張り切っておりました。

「とのちゃん行くよ~!早くおいで~!」

あれは12月22日。玄関から響く声に駆けつけるぼく。

そこには、お水にお花に線香セットを持ち、だるまのように着込んだ ははまるとあねまるの姿が・・・

”あッ!お墓参りですなー!ぼくもお供します!”

ルンルンで車へ乗り込むぼく。

うちのお墓は、車ですぐのところにあるのですが、荒れた山の中にあり、夏などはムカデやハチなど、恐ろしい生き物も多く、冬でも気が抜けない為、お墓参りへ向かう時、一家はいつだって、だるまのような姿になります。

「とのちゃんもシャカシャカ着なさい!」

安全の為なのか何なのか、一応ぼくも、いつもの綿や毛糸の服ではなく、ナイロンで作られたようなシャカシャカした服を着させられます。

”そういえば、ととまるは来ないとですか?”

一瞬ととまるのことが頭をよぎりましたが、ととまるを乗せることなく、車は走り出します。

そして・・・久しぶりに墓の前へ立った二人は驚愕します。

なんと、お墓の上の大木から、大きな枝が折れて、 家のお墓に倒れてきていたのです。

枝といっても、直径50センチ、長さ3メートル以上はある枝です。

固まっているははまるとあねまる。

そんな2人をそっと見上げるぼく。

さぞかしショックを受けているかと思いきや、しばしの沈黙のあと、またもや爆笑しだす2人。

「ウソでしょーーー!?こんなことある!?何があったの!?」

この状況に、笑いながらも、どうしようか考えている様子のあねまる。

「ほんっとに!お父さんは肝心な時にはいっつもおらん!!」

「おれは寒かけん行かーん。新年早々、風邪ひくといかんけん」

そういって、墓参りに参加しなかったととまるの言葉を思い出し、徐々に怒りを覚えるははまる。

と、あねまるが水やお花、線香セットをおろす間もなく、ははまるが早速、大木を抱え込もうとしています。

それを見たあねまるが

「待って待ってーーー!!」

そう叫びながらほとんど荷物を投げ捨てるようにして、まだ抱えるには遠い状態の木を、無理な体勢で、無理な力で持ち上げようとしました。

前にもお話しましたが、ははまるは以前、心臓の手術をしており、重いもの等は持ってはいけないのです。

ですが、誰よりもやる気MAXなははまるです。しかも待てという言葉を知りません。

そんなこんなで、思いっきり腰を痛めたあねまるです。

が、この時はまだ動けていました。

なんとか木をどかし、掃除を済ませ、お花を飾り、線香に火をつけ、今年一年を無事に過ごせたことのお礼を言い、お墓を後にしました。

「お母さんのせいで腰痛めた」

帰り道、ははまるに怒っているあねまる。

「あーごめーん!お母さんひとりで動かせると思ったもーん。」

「だからお母さんは重いもの持っちゃいけないんだってばー!」

「んー。ごめんってー。大体お父さんが来んのがいかん!ねぇーとのもそう思うど?」

ぼくに同意を求めるははまる。

視線を逸らすぼく。

この時すでに、結構腰を痛めていたあねまるでしたが、夕方 ははまるに運転を頼まれ、再び動き出します。

もちろんぼくもお供します!と、車に乗り込もうとしたその時

何やら動物の気配が・・・

我を忘れて全速力で坂を上って追いかけるぼく。

「あーーー!とのちゃん!こらー!おいでーー!!」

腰が痛そうな様子で小走りに下から追いかけてくるあねまるの姿を見て、ふと我に返り、あねまるの方へ、とぼとぼと帰るぼく。

「もぉーとのはー危ないでしょう!」

そう言って、坂の途中でぼくを抱え上げたあねまるでしたが、次の瞬間異変が・・・

ぼくを抱えたまま完全に固まって動けなくなり、ぼくはあねまるの腕の中から スポッと地面に着地しました。

こうしてあねまるは、人生初のぎっくり腰を経験したのでした。

この日から、二階へ上ることも出来ず、一階で寝起きし、最初の数日などは、起きるどころか寝返りも打てず、痛みで眠れず、相当可哀想な状態でした。

まさか、ぼくがあねまるの腰にとどめをさしてしまうなんて・・・

一日中、同じ部屋の一角の 布団の中でのみ生きているあねまるに、ぼくも付きっきりで看病します。

時々、目をウルウルさせながら、

「とのちゃん、一緒にお散歩行けなくてごめんね・・・」

などというあねまるを見て、ぼくも目を潤ませます。

一週間後、どうにかペンギンのように歩けるようになったあねまるは、正月へ向けお花を生け、28日に玄関へ飾り、時々ぶり返しては布団の中へ戻っていくという日々を繰り返しつつ、前回お話した大晦日の雪の日に、久しぶりにぼくとお散歩へ出かけたのです。

ぼくも、久しぶりにあねまるとお散歩へ行けたのが嬉しく、雪の中ではしゃぎ、帰ってからは、お風呂へ入れられ、いっぱいご飯も食べて、みんなで紅白を見ながらウトウトしつつ、幸せな時が過ぎていきます。

紅白を見終わり、寝る支度を始めているととまると、廊下で目が合います。

「よし、マル寝るぞ!」

ととまるについて階段を上り寝室へ入ると、ととまるの隣に転がり寝る態勢に・・・

ふと目を覚ますと、何やら下が騒がしい様子。

「とのーー?とのー?とのちゃーん!?」

しかも、ぼくが呼ばれています。

いびきをかいている ととまるを残し、急いで下へ向かうぼく。

「もぉーーー!とのちゃん!新年になる瞬間一緒にいたかったのにーー!!」

そういえば、去年は・・・

”あっけおめ~♪あっけおめ~♪”

年を越した瞬間に、ははまる、あねまる、ぼくの3人で飛び跳ね、早速お家の周りを初散歩したという楽しい記憶が蘇ります。

もう!とのは肝心な時におらんのだから!

ととまると同じ扱いをされ悔しいぼくです。

”なんでさっき、ととまるに着いていってしまったのだろう・・・”

激しく後悔しつつ、お家のまわりの初散歩に連れて行ってもらう気まずいぼくです。

”何でいつもは誘わないくせに、今日に限ってぼくを誘ったのか!”

等と、ととまるを恨みながら眠りについたぼくでしたが、翌日お正月を迎え、

「おぅ!マル!今年も宜しくな!」

と、嬉しそうにハイタッチをせがむととまるを見て、

ととまると、眠って越した年越しも、”まぁいいか”と思ったそんな元旦でした。

その夜、あねまると布団に転がってお話していると

「とのちゃん、わたしさぁー年末から腰やって本当に散々だったけど、よく考えたら、お母さんと、とのちゃんと三人でお墓参りしている最中にあの木が落ちて来なくて本当に良かったなぁって思うよ。アレ当たってたら死んでたね。」

そう言われてみれば・・・これまで、墓参りする際、主に虫対策しかしてこなかったぼくらですが、今度から頭上にも注意しようと思います。


次回は、先日行われた、我が家の節分のお話をしようと思います。

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