21.【桜は初めてです♪】

どうも。とのまるです！

この家へ来てから、初めての春を迎えています。

いつもの、ぼくのお散歩コースは、どこも薄いピンクのお花でいっぱいです。

この、ヒラヒラと上から舞い落ちてくる花びらを追いかけながら、パクっと捕まえる事が最近のぼくの楽しみです。

「ずーっと花びらばっかり捕まえて、次から次に追いかけて・・・いっちょん散歩にならん」とははまる。

「とのちゃんは桜を見るの初めてだもんねぇ～」とあねまる。

ぼくは、その間にもヒラヒラ落ちてくる花びらを追いかけて、跳ねまわっていました。

ふと、「ぽん太も見たかなぁ？」と寂しそうにつぶやくあねまる。

そうなんです。この10日間ほど、ぽん太さんがやってこないのです。

最後に姿を見せたのは、あねまるがぽん太さんの為に、玄関に置いているハウスの中でした。

寒くなってからは、毛布の下にホッカイロを入れてあげていたので、ぽん太さんは、ご飯を食べて、目薬をさされ、ブラッシングをされた後は、いつもハウスの中で毛布にくるまれて暫く休憩してから帰る日々を送っていました。

けれど、最後に見かけた日、ぽん太さんはご飯も要らないといって、ただずーっとハウスの中で眠っていたのでした。

心配するあねまるでしたが、これまでも、ただ眠って帰っていく日もあったので、そっと見守りつつ、時々なでなでしに行っていました。

ぽん太さんは、ちょっとお散歩へ行っては、またハウスの中へ戻って来ていて・・・

「今日はずーっと帰らんね？」と夜になっても帰らないぽん太さんを撫でながら

「うちの子になる気だなぁ？」と嬉しそうなあねまるだったのです。

朝になって、ハウスを見て見ると、ぽん太さんの姿はなかったので”やっとお家に帰ったのか”と、安心するとのまる一家でしたが、あの日以来、ぽん太さんが来ないのです。

「あの日はやけに長く居たろうが？アレは今までありがとうって言いに来たっばい！」

と縁起でもないことを言い出すととまる。

「ぽん太もだいぶ年だったけんわからんね～でも、特に痩せてもなかったけど？」

と、ははまる。

無言で二人の意見を聞いているあねまる。

ぽん太さんが来なくなった数日前にネコパンチをされたぼくは、”心配いらないよ”とあねまるに伝えました。

ぽん太さんも桜をみているでしょうか？

早くまた遊びに来てほしいです。