19.【そこの怪しい奴。～野菜を食す犬～】

どうも。とのまるです。

近頃ぼくは、野菜で遊ぶのが楽しくって仕方がありません。

ははまるがキッチンで何か作っている隙を見計らって、後ろの野菜カゴからジャガイモを2,3個拝借し、コロコロ転がしたり蹴飛ばしたり、大根の葉っぱの部分だけを引っこ抜いてかじってみたり、時にはカボチャを丸ごとあねまるの部屋の机の下に隠し持っている事だってあります。

「お母さんカボチャなくしたの初めて」と静かにカボチャを回収するははまる。

「とのちゃん！こんなに重いカボチャどうやって持ってきたの～！？とのちゃんっていつも頑張ってるね」と、あねまる。

だいたいは怒られますが、さすがに机の下のカボチャを発見された際には、このように感動されたものです。

一昨日は、大きなキャベツがあったので、この日も丸ごと持っていく予定でしたが、咥えようとするとバリっと散らばって、持てなかったので、仕方なく外れた部分を咥えてあねまるの部屋へ持ち込み楽しんでいました。

と、ふと背後から

「ちょいとそこの怪しい奴・・・いってぇ何をしているんでぇ？」

固まるぼく。

「今日は現行犯でぇ！覚悟しろいっ！」

そういうとあねまるは、ぼくを机の下から引っ張り出し、ぼくのことをグシャグシャになでまわし、チュッチュチュッチュして、嵐のように去っていきました。

呆然とするぼく・・・だいたいあの人はなんでいつもあぁ気配なくやってくるのでしょうか。

本当にビックリしてしまいます。

あねまるの後ろ姿を見送りながら、

”今日は江戸っ子気分なんだなぁ～”と思うぼくでした。